FP受験6係数って何のため?実践問題を解けば良く分かる!

6つの積み木

FP試験に必出の「6種類の係数」。長い人生設計の中での資金計画を考えるとき、時間によるお金の変化も織り込む必要があります。2級までだと定義を暗記するだけですが、CFP受験では実際の相談が出題され、そしてその「お金の未来」を把握する重要性がよーくわかるのです。

1. 6係数で老後2000万円問題も気が楽に?

FP受験の必須項目に「6種類の係数」が出てきます。
それぞれについては後で述べます。

これらの係数はお金の時間価値を考慮するものです。
お金をどこかに預けていれば。
そのお金には利子が付き、その利子付きのお金にまた利子が付きます(複利)

今ある100万円は、1%ずつ複利運用すると、5年後には、
100万円×1.01×1.01×1.01×1.01×1.01になっているはずです。
この1.01の5乗(=約1.051)が1%で複利運用した場合の、今のお金が5年後に最終的にいくらになるかを示す係数です。
(終価係数ですね)。

このようにお金は時間の経過とともに価値が一定の係数で変わります。

老後資金2000万円も、単純な割り算より係数を使って考えた方が、現実的かつ気が楽になります。

あなたが今40歳として「あと25年中に2000万円貯めなくては!だから2000万円÷25年=80万円を毎年貯蓄しなければ!」と思う必要はありません。

1%の運用ができれば、貯め始めたその年から利子がつくので、余分に貯まることになるのです(悪いことではないですが)。

1%の複利運用をしつつ、25年で最終的に2000万円を目標とする場合。
こういった事例には減債基金係数を用います。
1%、25年の減債基金係数は0.03541
よって、1年間に貯蓄すべき金額は2000万円×0.03541=70.82万円です。

2%、25年の減債基金係数は0.03122なので。
1年間に貯蓄すべき金額は2000万円×0.03122=62.44万円となります。

もっとも、「確実に1%や2%の運用ができるのか」「そもそも老後は2000万円で足りるのか」という問題は残りますが…。。

2. 時間価値を考える「FPの6係数」のおさらい

受験テキストなどで定義自体はよーく分かっているという人は読み飛ばして、3にお進みください。

良ーく知っているけど、存在する意味がよく分からない人も3へ!

6つの係数、どれも一定期間一定利率で複利運用した場合についてだとお考え下さい。
以下、私なりの表現です。

  • 終価係数…今ある資金を複利計算した結果。未来の数字
  • 減価係数…未来の金額のために、今必要な金額
  • 年金終価係数…今の積立額を続けた結果の未来の金額
  • 減債基金係数…未来の金額のために、今から積み立てるべき金額
  • 年金現価係数…将来一定額を定期的に取り崩すために、今必要な金額。
  • 資本回収係数…今あるお金を、将来取り崩せる金額。

3. 「老後にリフォームと一定資金を取り崩す」ために本当に必要な額は?

退職を10年後に控えたAさん。
現時点での貯蓄は700万円です。
10年間1.0%で運用します。

老後の過ごし方として考えているのは
生活費を20年間にわたり50万円ずつ取り崩して暮らす。
退職してから4年後に600万円のリフォームをする。

なお、現役時代の貯えを取り崩すといっても、その間も残ったお金に利子はついている状態です。
運用環境が良くなり、1.5%で運用できているとします。

このAさんが今後積み立てていくべきお金はいくらでしょうか?

まず退職時点で必要な額を求めましょう。

4年後のリフォーム代金600万円は、退職時(リフォームの4年前)では、終価係数を使います。
1.5%で4年間の終価係数は0.942なので、
600万円×0.942=565.2万円です。

1.5%で複利運用しつつ50万円を毎年取り崩すのに必要な、退職時の金額は年金現価係数を用います。
1.5%20年の年金現価係数は17.169です
50万円×17.169=858.45万円です。

リフォーム代と生活費、老後の予定を満たすのに退職時点で必要なのは
562.5+835.45=1423.65万円です。

現在のAさんの貯金が1.0%ずつ複利で増えた場合の金額は終価係数で分かります。
1.0%10年の終価係数は1.105です。
700万円×1.105=773.5万円です。

すると、退職時点で不足する額は
万円-773.5万円=650.15‬万円です。

これを10年で積み立てて用意するには減債基金係数を使います。
1%10年の減債基金係数は0.096なので
650.15‬万円×0.096=62.4144万円が必要となります。

6つの係数を考えず、そのまま計算してしまうと…。
老後に50万円ずつ取り崩して20年?なら生活費に50×20年=1000万円。
リフォームが600万円だから。
老後資金は1600万円必要。

今ある貯金は700万円だから、老後には1600-700=900万円必要⁈
ってことは今後10年毎年100万円貯めなきゃイケナイの?
…ということになってしまいます。‬

運用によってお金が増えることを考えると、これだけ気が楽になるんです。

まとめ

複利運用できれば、長期的な資金計画は楽に考えることができます。

現在、銀行の貯金で1%というのはなかなか存在しませんが、小規模企業共済では1%になっています。
規模の大きな企業独自の積立制度でも探せばあるかもしれません。

元本保証ではありませんが、投資信託で積み立て投資すれば1%程度はなんとかなる可能性は高いです(FPさんによってはさらに2%、3%も可能だという人もいますし、公的機関も3%で運用できた場合をモデルケースに挙げていることが多いです)。

また、FP受験生にとっては。
何のために学ぶのかよく分からなかった6係数。

実際に、相談されてみた場面を見るとよーくわかるのではないでしょうか。
CFPの受験問題集には、より条件を複雑にした事例がたーくさんwあります。

2級までの定義の暗記が億劫な場合、CFPの実践問題を解く方が早く見に着くかもしれませんね。

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