コロナ対策もあり!国民健康保険料の軽減・減免制度

負担減

企業にお勤めしない場合、原則としてお住まいの地域の国民健康保険に加入します。保険料の額は自治体によって差はありますが、負担に感じる人も多いでしょう。しかし、国民健康保険には保険料を軽減・減免する制度があります。コロナ対策、失業、低所得者向けの施策などです。

1. 自治体によって異なる保険料

国民健康保険の保険料は自治体によって様々です。
単に金額が異なるだけではなく、保険料の決め方も異なります

国民健康保険料には4つの決め方があります。
所得に応じて決まる「所得割」、資産に応じて決まる「資産割」、被保険者一律の「均等割」、世帯一律の「世帯割」です。
このうち「所得割」を必須として、自治体によって他の3つの内から選んで組み合わせます(条例で決まっています)。

ですので、一概には言えませんが…。
私の住む自治体では年間の「均等割」が約4万円前後、「平等割」が約3万円前後です(「資産割」はありません)。
所得割は、所得に対して10%強(介護保険分を入れて13%弱)です。

PDFファイルを公表している某自治体でも、均等割と平等割が同様の金額で、所得割の率が2~3%ほど安いです。

【参考】A市の国民健康保険料の目安
https://www.city.atsugi.kanagawa.jp/shiminbenri/totokezei/kokuho/kokuho/hokenryou/d034136_d/fil/meyasuhyou.pdf

ただし、上記の事情により、自治体によって差がありますので、お住まいの自治体のサイトでご確認ください。

2. 国民健康保険料には減免制度があります(2020年はコロナも)

国民健康保険には保険料を軽減する制度があります。
恒常的な制度もありますが、2020年にはコロナを対象とする特例も出されています。

2.1 新型コロナ感染による減収が対象のことも

2020年には、新型コロナに対しての軽減措置が出されています。

まず、不幸にして新型コロナに感染して、主たる生計維持者が死亡・重症となった場合に保険料が全額免除となります。

また、感染しなくても、コロナの影響で、主たる生計維持者の収入(事業・給与・不動産収入など)の減少が見込まれる世帯を対象に、以下の条件を満たすと保険料が減免となります。

「見込み」なので、事実が確定しなくても自治体に申し込める可能性はあります(実務は自治体によります)。

・収入の減少が前年の3割以上(保険金や損害賠償などで補てんされる金額を除く)
・合計所得金額(収入ではなく所得)が1000万円以下
・減少する見込みの事業収入(不動産・給与収入など)以外の所得が400万円以下

詳しくは下記の厚労省発表の資料にありますが、前年の所得に応じて20%から100%減免となります。

【出典】厚生労働省:新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等に係る国民健康保険料(税)の減免に対する財政支援について https://www.mhlw.go.jp/content/000620361.pdf

2.2 失業・雇い止め=特例対象被保険者等(非自発的失業者)向け軽減措置

平成22年(2010年)に創設された制度です。
時期的にはリーマンショックなどで雇用が悪化した影響でしょうか。

【参考】厚生労働省:平成22(2010)年4月から国民健康保険料(税)が軽減されます。
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000004o7v-img/2r98520000004o9d.pdf

令和2年(2020年)にも残っています。

会社による解雇や雇い止めにより、自分の意思ではなく(非自発的)に失業となった人向けの制度です。

届出すると、退職した日の翌日の属する月から翌年度末までの間(最大2年間),前年の給与所得を30/100とみなして国民健康保険料を計算します

上述の通り、国民健康保険料の計算は自治体によって異なりますので、自治体のサイトを見るか、直接問い合わせましょう。

該当するのは雇用保険(失業保険)で以下に該当する人です。

  • 特定受給資格者=倒産・解雇等の理由で失業した人(再就職の準備をする時間的余裕が無かった人)
  • 特定理由離職者=期間が決まっていた労働契約が更新されなくて失業した人+その他やむを得ない理由で失業した人。

雇用保険受給資格者証の「離職理由欄」に記載されているコードが、雇用保険受給資格者証の離職理由欄に記載の番号が「11」、「12」、「21」、「22」、「23」、「31」、「32」、「33」、「34」です。

仕事を辞めた時点で65歳未満であることも必要です。

参考に公的窓口での案内についてのQ&Aを挙げておきます。
勤務先健康保険、ハローワーク、国民健康保険の窓口が関係します。

【参考】総務省「国民健康保険料(税)の軽減措置についての周知を徹底してほしい」
https://www.soumu.go.jp/main_content/000287590.pdf

2.3 低所得者への軽減措置

所得が低い人に対して、均等割額と平等割額を軽減する制度があります。

具体的な判定基準は細かく変わるので最新の情報に留意して下さい。
国が決めて厚生労働省が通知しますが、お住まいの自治体のサイトに最新の情報が掲載されています。

この法定軽減制度は、特にこれだけのための申請手続きは要りません(自治体の方で所得から保険料を計算する時に適用されます。そのため確定申告など所得を知らせる手続きは必要です)。

軽減は「7割軽減」「5割軽減」「2割軽減」の3段階あります。

それぞれの基準は、前年中の世帯の合計所得が以下のようになっています。

  • 7割軽減…33万円以下
  • 5割軽減…33万円+被保険者数×28 万円以下
  • 2割軽減…33万円+被保険者数×51 万円以下

制度の説明の資料として厚労省の図を上げておきますが、2020年現在と金額は異なるのでご注意ください。

【資料】厚生労働省:図表3-1-5 国民健康保険料(税)の軽減の仕組み(※基準額は2020年と異なります)
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/17/backdata/01-03-01-05.html
【参考】国民健康保険法施行令の一部を改正する政令の公布について(通知)
https://www.kokuho.or.jp/whlw/notice/lib/hoken_2114_02-1.pdf

2.4 あきらめないで!自治体独自の減額制度も

以上に挙げたものは、全国的に取り組みがあるものですが。
それ以外にも、その自治体独自の減免措置があります。

例えば災害による減免です。
ここでは大阪市の例を挙げておきます。

【参考】大阪市:保険料の軽減・減免「災害にかかる減免」
https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000369751.html#5

もともと国民健康保険法に各自治体が減免措置を講じるようにという規定があります。
そのため、自治体によってそれぞれ異なる減免があります。
保険料が負担だと思ったら、まずは自治体の窓口に相談してみましょう。

国民健康保険法
第77条 市町村及び組合は、条例又は規約の定めるところにより、特別の理由がある者に対し、保険料を減免し、又はその徴収を猶予することができる。

まとめ

国民健康保険にはさまざまな減免制度があります。
2020年6月現在は、コロナ対策としても減免制度が設けられました。

それ以前からも解雇や雇い止めで失業した人向けや、低所得の人向けの軽減措置があります。

また、自治体独自の減免措置もあります。

保険料が負担だと思ったら自治体の窓口に相談してみましょう。

なお、民間の生命保険の保険料については主に猶予制度などについて下記の記事があります。

生命保険保険料の負担軽減。コロナ特例の猶予延長と原則・見直し策は?
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