少額投資非課税制度の見直し案。10人中9人が要検討?NISAが面白くなる? 

NISA

運用益が非課税となるNISAはとてもお得な仕組みです。2019年12月税制改正大綱でNISAの見直しが報じられました。「長期投資を促す」と報道されていますが、「積立投資の前に色々試せる」という利点もあると思います。

1. 少額投資非課税制度(NISA)なら約2割お得

「貯蓄より投資をして欲しい」というは、国の長らくの本音です。
1つは、お金を直接企業に投資して経済を活性化して欲しいから。
もう1つは、預貯金の利率や、国の年金財政以外に、自助努力で老後資金など資産形成して欲しいから。

そこで、投資にお金を回す人には、運用益に課税しないという優遇策があります。
それが少額投資非課税制度(NISA)です。

国としては少しでも税を取りたいのもホンネです。
にもかかわらず非課税とするのですから、力のこもった政策です。

運用益が非課税であることが、どれだけメリットがあるでしょうか

普通、投資で得た利益には所得税15%、住民税5%、特別復興所得税0.315%がかかります
投資で1万円儲けても、2割強の2000円強が税金で持っていかれて、残るのは8000円弱になってしまうのです。

私も現行NISAで、勉強がてら投資をしていますが。
保有していた株(100株単位です)が100円値上がりして、売却することで1万円くらい利益がでたことがあります。
これがNISAじゃなくて、1万円が8千円弱になってたら、結構悲しかったと思いますw

国が力を入れ過ぎて、制度がちょくちょく変わるため、「何だかよく分からない」人もいらっしゃるかもしれません。

2019年12月に報道された税制改正大綱でも、「NISA」が刷新されることになっています。

そして、今度の改正は面白いことになると思います。

現在、NISA口座は約1300万です
日本人の10人に1人は既にNISA口座を保有していますが、9人はまだです
今度の見直し案では、最初の一歩が踏み出しやすくなったと感じます。
ぜひこの記事も参考にしながら、ご検討ください。

【出典】金融庁:NISA・ジュニアNISA利用状況調査
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/datacollection/index.html

2. 「NISA」か「つみたてNISA」かどちらかのみ

一般のNISAは、年間120万円までの投資を5年間非課税とするものです。
上の私の例もそうですが、株式も対象です。
他にも投資信託なども対象です。

一方、2018年から「つみたてNISA」が始まりました。
これは年間40万円の積立投資を20年間非課税とするものです。
対象は、長期の分散投資に適した「投資信託」だけです。

簡単な説明ですが、「一般NISA」と「積立NISA」とはこのように趣旨が異なります。
そして、使い勝手というかも異なります。

あなたは「投資」と聞いて、どのようなものをイメージされるでしょう?

株を安く買って高く売り売買差益を得る(キャピタルゲインといいます)?
配当収入を目的にする?
株主優待を楽しみにするというイメージもあるかもしれませんね。
これらは「一般NISA」の口座でないとできません

あるいは、最近、政府や金融機関がおススメする「長期分散投資で安定した資産形成を」お考えかもしれません。
一般NISA口座でも、分散・安定投資に向いた投資信託の購入は可能ですが。
一般NISAである以上は非課税期間は5年です。
長期にわたって資産形成するなら、「つみたてNISA」口座が向いていることになります。

そして、現行の制度ではどちらかしか選べないのです。
「株で投資妙味を味わいつつ、老後も見据えて積立投資もしたいなー」と思っていても、どちらもとはいきません。

具体的には私です。
FPの資格を取ったし、2017年から勉強がてら一般NISAで株や、3種類くらいの投資信託を動かしていました。
FPの勉強のためですから、いろんな商品を試せる一般NISAの方が向いていたのです。

それが。
2018年から「つみたてNISA」がスタート。
「老後の資産形成に」とおススメされると、私もやってみたくなったんですが。
しかし。
「つみたてNISA」をしたいなら、「一般NISA」の口座は閉じなければならない、と聞いてとーってもガッカリしていたのです。

3. 刷新予定のNISAなら「どちらも」いける!

見直し案でも、「一般NISA」と「つみたてNISA」が併存するのは変わらなさそうです。
しかし、
「株など比較的短期でリターンを求める投資も、長期の資産形成もどちらもしたい」という願いは叶いそうです。

「一般NISA」の口座が2階建てとなるからです。

新しいNISAでは、1階部分で低リスクの投資信託を積み立てる枠が設けられ、2階部分で株式投資もOKとのこと。

なお、私のようにもうNISAで投資経験があるなら、1階部分の積立投資枠は使わなくてもいい例外規定もあるそうです(私は積み立てもしたいですが)。

一般NISAである以上、非課税は5年ですが。
1階部分の積立枠は、一般NISAの非課税期間が過ぎた後「つみたてNISA」に移管が可能とされます

これなら、まず「一般NISA」で投資というものを幅広く経験し、投資信託も何種類か保有して商品の感触も確かめた後、本格的に「つみたてNISA」に移行することができます。

今までの制度でも一般NISAで納得してから「つみたてNISA」に移ることは、手続きすれば可能でした。
ただ、積立投資について、「一般NISA」で積み立てていた分を「つみたてNISA」に直接移管できなかったので、一般NISAの5年間の運用成果が活用できませんでした。

先も述べたように日本人の10人中9人がまだどのNISA口座も保有していません。
今回のNISAの見直しは、長期展望を見据えたとっかかりとして利用しやすくなったと感じます。

なお、見直し後、一般NISAの年間限度額は、1階が20万円、2階が102万円で、合わせて122万円となるそうです。

本来、現行制度は23年末で終了予定でしたが、期限は5年間延長され、24年から新NISAに移行するそうです。

↑私は、来年からでもそうしてくれると嬉しいのですが。

まとめ

新NISAへの見直しの趣旨は、一般NISAに長期投資枠を作って、いずれは長期投資へ誘導するのが狙いだとされています。

同じ事実ですが、私は「長期投資の前に一般で他の投資も並行して経験できる制度」と受け止めました。

低リスクの投資信託で長期投資するのが、資産形成に向いているのは分かります。
ただ、いかに低リスクでも全く損をしないとは言い切れません。
預貯金とは異なるものです。
投資について、あまり知識や体験を積まないまま、「とにかく積立投資なんだよね」という始め方をするのは少し疑問です。

まずは、勉強代程度で株をはじめいろんな商品を触ってみて、どれくらい値動きがあるものなのか実地に体験した方がいいと思います。
(投資の世界では「リスク」とは値動きの幅のことです)

私の体験では、株式は20%30%平気で上下しますが、投資信託は大きくても10%代という感触です。
同じ投資信託でも「先進国株式」と「バランス型」とで値動きが異なります。それには経済的な要因の影響が異なるからです。

もちろん、投資だけでなく、ほぼリスクゼロの預貯金で元本を保証するのも大事であることに変わりありません。

ちょっと前に読んだ日経の記事で、若い世代に投資が広がっている例として、20代の若い女の子が月6万円投資信託で積立投資しているとありました。
ちょっと投資に回しすぎではないかと感じました。

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家計全体を見て、使うべきお金とそうでないお金。
預貯金と投資への配分。
そして、投資するなら何がどのような値動きをするものなのか、投資信託にどのような種類があってそれぞれの値動きの特徴はどうなのか。
いきなり積立投資だけをスタートする前に、下準備は大事です。

特に、投資の中でも何がどうなのかを知るには、新しいた一般NISAでイロイロ勉強や試行錯誤をしてみましょう。
積立投資一本に絞るのはその後でいいのではないかと思います。

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