副業収入がある場合の確定申告のやり方、3つの誤解

本業と副業

副業その他で、メインの給与収入以外にも収入がある人もいるでしょう。増えつつあるとはいえまだ一般的とみなされないのか、情報が行き届いていないところもあります。この記事は3つの誤解を解説します。

1.副業での所得が「20万円以下」なら不要?

サラリーマンは、給与以外の20万円以下の所得は確定申告しないでいい」というのは、ほぼ正しいのですが…。

これを「非課税」とか「確定申告時に記入しないで良い」というのは誤解です。

「20万円以下は確定申告不要」とは、「確定申告しなくてよい」というだけです。
そして、
「1か所から給与を受け取っており、源泉徴収や年末調整で所得と納税額が確定する人」が対象です(あと、給与収入2000万円以下という条件もあります)。

勤め先1社で税の手続きがほぼ済んでしまう人について、わざわざ20万円以下の所得についてだけのために確定申告をしなくてもいいですよ、というものです。

ですから、上記の条件に当てはまっている人が確定申告しないなら20万円以下の所得もそのままでいいのですが。
もし、医療費控除や寄附金控除(ふるさと納税)の関係で確定申告をするなら、同時に20万円以下の所得でも申告する必要があります

【出典】国税著:No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人;確定申告を要しない場合の意義
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900_qa.htm

2018年頃にライター仕事で調べた時には、↑このような国税庁の記事を見かけなかった記憶がありますが。
やはり誤解する人が多いので記載されるようになったのかなと思います。

なお、「20万円以下の所得」は国に対しては確定申告しなくてもいいのですが。
住民税については課税の対象です。
住民税については申告する必要がありますので、お住まいの市区町村に確認しておきましょう。

2.支払調書が届かないと確定申告できない?

原稿料などの収入について、支払調書が届くこともあります。
ただ、これがないと確定申告できないわけではありません。

支払調書は、原稿料などを支払った人が税務署に提出するものです(義務です)。
「A社が誰某にいくら払って、いくら源泉徴収しました」という事実をA社が税務署に届ける義務があるのです。

これを、A社が誰某さんにも送ってくれることもありますが、義務ではありません。
誰某さんは支払調書をもらえないこともあります。

義務でない以上もらえないものは仕方ないので、支払調書無しで確定申告をします。

国税庁のサイトでも、確定申告に提出が必要な書類として挙がっていません

【出典】国税庁:申告書に添付・提示する書類
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki/2016/b/04/4_01.htm

何を隠そう、私自身が実体験済みです。

国税庁サイトの「確定申告書作成コーナー」で書類を作成すると、最後に添付書類の一覧が出てきますが、そこにも記載はありませんでした。

そして、支払調書無しでも確定申告はできましたし、還付も受けられました。
詳しくは過去記事をご覧ください。

フリーランス・ライターの確定申告・還付申告「支払調書」は要るの?
私はフリーランスのライターとしてクラウドワークス等で仕事を受注しています。クライアント様の中には原稿料から源泉徴収されるところもあります。この場合、所得税の還付で迷うのが支払調書の要・不要です。情報が錯綜していますが、基本不要だと考えられま...

3.確定申告で勤め先にバレるかばれないか?

勤務先が副業禁止なのに、副業で収入がある…そんな場合。

確定申告そのものが勤め先に影響することはありません。
確定申告は、あなたと税務署の遣り取りであり、税務署から勤め先には何の情報も直接にはいきません

ただし、住民税が絡むのが難しいところ
税務署から、地方公共団体にあなたの所得についての情報がわたります。
そして、大抵の場合。
地方公共団体が、あなたの務め先に住民税の源泉徴収をするように納税額を知らせるのです。

この納税額が、勤め先から見て不自然に大きいと不審がられてしまうことになります。
(「ウチの給料だけでこんな納税額になるハズがない」ということになります)

というわけで…。

住民税に関して、地方公共団体と勤め先の間で情報が伝わるのがマズイわけですね(バレて困る人にとっては)。

この「大抵の場合=勤め先で源泉徴収」を「特別徴収」といいます。
勤め先で源泉徴収されるのではなく、あなたが直接地方公共団体に納付することを「普通徴収」といいます。

特別徴収ではなく普通徴収を選択することは制度の上で可能な場合もあり、住民税の問題さえクリアできれば、勤め先に副業がバレない道もあり得る…といえばあり得ます。

なんでこんなに歯切れが悪いのかというと…。
地方公共団体としては、税の取りはぐれがない「特別徴収」に積極的です。
また、給与の支払者に特別徴収を課すこととなっています(給与の支払者の義務)。

地方公共団体によっては、普通徴収を認めないということもあります。
また、人為的ミスで普通徴収の扱いを特別徴収にしてしまうこともあり得ます。

かといって、所得があるのに申告して納税しないと、「脱税」ということになりかねません。
いくらなんでもこれは問題なので、まず税はきちんと納めましょう。

バレるかどうかは国税(所得税)の確定申告ではなく、住民税の問題です。
お住まいの地方公共団体に確認し、実情に詳しい地域の税理士さんに相談してみましょう。

まとめ

副業で収入がある場合の3つの誤解について。

一つ目は、「20万円以下の所得なら確定申告しなくてよい」のは、一定の条件にあるサラリーマンの話です。

そして、サラリーマンが医療費控除や寄附金控除(ふるさと納税)などで「確定申告をする」のなら、その時には副収入も申告する必要があります。

所得控除だけ受けようとして、副収入(所得)は申告しないという美味しいとこどりはできません。
非課税というわけではないのです。

それから住民税については課税対象です。

二つ目の「確定申告に支払調書」は要るかどうかについて、これは不要だと言えます。

三つ目の「確定申告で副業がバレる」は、国税の所得税の確定申告では起こりません。
ただ、住民税について、地方自治体から勤め先に納税額などの情報がいく恐れがあります。

お住まいの地方公共団体での実務がどうなっているかによります。

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